2025/11/7
2025/11/7
脂肪冷却の効果はいつから出る? 持続期間と失敗しないためのポイント
脂肪冷却は、メスを使わずに気になる部分の脂肪を減らせる方法ですが、「本当に効果があるの」と不安になっていませんか。
脂肪冷却の施術を受けた後、見た目の変化が現れるまでには時間がかかります。
この記事では、脂肪冷却の効果が現れるまでの期間や、失敗しないためのポイントを詳しく解説します。脂肪冷却をお考えの方は、どの程度の期間で理想の見た目を手に入れられるかの参考にしてください。
脂肪冷却の効果はいつから? 効果がないと思われる理由

脂肪冷却とは、脂肪細胞を部分的に冷却・破壊し、体内の免疫反応を使って体の外へ取り除く方法です。低温に弱い脂肪細胞の性質を利用し、ほかの細胞を破壊しないことを特徴としています。
脂肪冷却は効果がないと思われがちであり、その理由は以下の4つです。
- 効果は数か月後に現れる
- 基本的に複数回の施術が推奨されている
- 体重が変化しにくい
- 部位によっては効果が出にくい
①効果は数か月後に現れる
脂肪冷却は、施術直後ではなく、数か月後に変化が現れる点が効果がないと思われる理由です。
脂肪冷却は、皮膚や血管などの他の組織に影響を与えずに、脂肪細胞だけが凍結する温度(約4℃)で冷却し、脂肪細胞にダメージを与えて壊していきます。壊れた脂肪細胞には、マクロファージなどの免疫細胞が集まり、老廃物として少しずつ体外へ排出される仕組みです。
脂肪細胞がマクロファージにより取り除かれるまでには、時間がかかります。個人差はあるものの、多くの場合、目に見える変化を感じ始めるまでに約1〜2か月が必要です。効果がはっきりと安定してくるまでには、2〜3か月ほどかかるでしょう。
②基本的に複数回の施術が推奨されている
脂肪冷却は、1回の施術で取り除ける脂肪細胞の量に限りがあるため、見て分かる程度の変化を実感するためには、同一部位に複数回の施術が推奨されています。どのくらいの回数が必要になるかは、一人ひとりの状態によって異なります。脂肪量が多い方ほど、回数を重ねる必要があります。
これまでに発表されている研究でも、さまざまな脂肪冷却方法で一定の効果が示されています。(※1)しかし、どの方法が誰にでも最適というわけではありません。自身の脂肪のつき方や目標に合わせて、適切な回数や施術間隔で計画を立てることが重要です。
カウンセリングの際には、医師と相談しながら、無理のない計画を立てていきましょう。
③体重が変化しにくい
施術を受けたにも関わらず、体重計の数字が変わらないことも、脂肪冷却でよく聞く質問の一つです。脂肪冷却の目的は部分的にボディラインを整えることであるため、体重が変化しにくい点を覚えておきましょう。
脂肪冷却後は、体重の数値に一喜一憂するのではなく、以下のような見た目の変化で効果を判断することが大切です。
- ウエストのサイズがダウンした
- パンツが楽に履けるようになった
- 手でつまめる脂肪の厚みが減った
脂肪冷却は、「ダイエットしてもここだけ落ちない…」という部分に向いています。
体重を減らすことも目標にしているなら、脂肪冷却とあわせて食事や運動の習慣を見直すと、より理想に近づけるでしょう。
④部位によっては効果が出にくい
脂肪冷却は、体のどの部位にでも同じように効果を発揮するわけではありません。施術する部位の脂肪のつき方や体の形状によっては、効果が出にくいケースがあります。
効果が出やすい部位と出にくい場所を、以下の表にまとめました。
| 効果が出やすい部位 | ・十分な脂肪の厚みがあるお腹や太ももなど ・脂肪冷却器が密着しやすい部位 |
| 効果が出にくい可能性のある部位 | ・脂肪が少ない部位 ・筋肉質で脂肪が硬くつまめない部位 ・皮膚のたるみが目立つ部位 ・脂肪冷却器が密着しにくい部位 |
脂肪冷却が自分の希望する部位に合っているかどうかは、人によって違います。専門の医師に診てもらうことで、安心して施術を進められます。まずはカウンセリングで気になる部分をしっかり相談してみましょう。
脂肪冷却のメリット

脂肪冷却のメリットとして、以下の3つが挙げられます。
- 部分痩せが期待できる
- リバウンドしにくい
- メスを使わない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①部分痩せが期待できる
お腹周りや太もも、二の腕など、特定の部位だけを選択して痩せられる点が、脂肪冷却のメリットの一つです。
食事制限や運動によるダイエットは、全身の脂肪を燃焼させる方法のため、特定の部位だけを選ぶことは困難です。一方、脂肪冷却であれば、狙った部位の脂肪細胞を冷却し、数を減らすことが期待できます。
自身の気になる部分にピンポイントでアプローチできる点が、脂肪冷却の魅力でしょう。お腹周りや背中、太もも、二の腕などを痩せさせたい方は、脂肪冷却が選択肢の一つになります。
②リバウンドしにくい
脂肪冷却は、リバウンドのリスクが低い点もメリットの一つです。
通常のダイエットは、食事制限や適度な運動により脂肪細胞の大きさを小さくする方法です。細胞の数は変わらないため、ダイエットをやめると脂肪細胞が再び大きくなり、リバウンドにつながります。
一方、脂肪冷却は、冷却でダメージを与えた脂肪細胞を体外へ排出する施術です。脂肪細胞の数を減らす方法のため、簡単には脂肪細胞が集まった層は大きくなりません。長期的に体型を維持しやすい施術方法です。
ただし、施術をしていない部位の脂肪細胞が大きくなる可能性はあります。暴飲暴食を続ければ、もちろん全体的に体重は増加するでしょう。施術後も規則正しい生活習慣を心がけることが、理想の体型を長く維持するためには不可欠です。
③メスを使わない
脂肪冷却はメスを使わない施術のため、皮膚を切開することなく治療を行える点がメリットです。脂肪細胞だけを冷却して破壊するので、皮膚や血管などの他の組織も傷つけません。麻酔も不要であり、施術中はリラックスして過ごせます。
脂肪冷却と外科手術である脂肪吸引との比較を、以下に表にまとめました。
| 脂肪冷却 | 脂肪吸引 | |
| メスの使用 | なし | あり |
| 傷跡 | 残らない | 小さな傷跡が残る可能性がある |
| 麻酔 | 不要 | 全身麻酔や局所麻酔が必要 |
| ダウンタイム | 軽い赤みや内出血のみ | 数週間~数か月の固定や制限が必要 |
| 体への負担 | 少ない | 大きい(出血、感染、痛みなど) |
脂肪冷却は、手術に抵抗があったり、仕事などで長い休みが取れなかったりする方でも、安心して受けやすい施術です。
脂肪冷却のリスク

脂肪冷却はメスを使わないため、体への負担が比較的少ない施術ですが、リスクがまったくないわけではありません。施術後に現れることがある症状は、以下のとおりです。
- 赤み・内出血・腫れ
- 痛み・かゆみ
- 感覚の鈍さ・しびれ
上記の症状は一時的であることが多く、時間の経過とともに自然に治まっていきます。
一方、脂肪冷却による後遺症として、凍傷や色素沈着、逆説的過形成なども報告されています。逆説的過形成とは、脂肪冷却後、脂肪細胞が増殖・肥大化し、施術部位が膨張する現象です。ただし、0.03〜1%程度と発症率は高くありません。(※2,3)
後遺症のリスクを低減するためには、信頼できる医療機関での施術が不可欠です。事前に不安な点はすべて質問し、納得したうえで施術に臨みましょう。
脂肪冷却で失敗しないためのポイント

脂肪冷却で失敗しないためのポイントは、以下の3つです。
- アフターケアをしっかりと行う
- 無理のない施術計画を立てる
- 経験・実績からクリニックを選ぶ
①アフターケアをしっかりと行う
脂肪冷却の施術後は、アフターケアを行うことで効果をしっかりと実感しやすくなります。施術はあくまで、脂肪細胞にダメージを与えるきっかけです。ダメージを受けた脂肪細胞が体外に排出されないと、リバウンドする可能性があります。
施術による効果が現れる確率を高めるためには、以下のアフターケアが必要です。
| アフターケア | 内容 |
| 施術部位のマッサージ | 施術部位を毎日マッサージすることで、血行やリンパの流れが促進し、老廃物となった脂肪細胞の排出を促す |
| 十分な水分補給 | 1日1.5〜2リットルを目安に水を飲み、脂肪細胞の体外への排出を促す |
| 体を温めて代謝を促す | ウォーキングなどの軽い運動や、ぬるめのお湯にゆっくり浸かる入浴で血行を促進し、脂肪細胞の排出を促す ※当日は控えて下さい |
| バランスの取れた食事を摂る | 栄養バランスの良い食事を意識し、残っている脂肪細胞が大きくなることを防ぐ |
アフターケアは、健康的で美しい体を維持するための基本となります。
②無理のない施術計画を立てる
脂肪冷却で理想のボディラインを目指すには、現実的な計画を立てることが失敗しないための重要な鍵です。
脂肪冷却は、1回の施術でも効果はありますが、見て分かる程度の変化を実感するためには、同一部位に3~5回程度の施術が必要です。
同じ部位に再度施術を行う場合は、体が脂肪細胞を排出し、組織が落ち着くまでの期間が必要です。通常3~4週間以上の間隔を空けることが推奨されています。短い間隔で施術を繰り返しても、効果が高まるわけではないため、医師の指示に従いましょう。
自身の脂肪のつき方や目標に合わせて、医師と相談し、最適な回数や間隔で計画を立てることで、安全かつ効果的な結果を目指せるでしょう。
③経験・実績からクリニックを選ぶ
脂肪冷却は医療行為であるため、経験や実績からクリニックを選ぶことが大切です。どのクリニックで受けるかによって、施術の安全性や効果の満足度が変わる可能性があります。
信頼できるクリニックか判断するために、以下のポイントを事前に確認しましょう。
| チェック項目 | 確認したいポイント |
| 医師によるカウンセリング | ・施術前に医師が直接診察してくれるか ・メリットだけでなくリスクや副作用も説明してくれるか |
| 使用機器への理解 | ・安全性や効果が確認されている医療機器を使用しているか ・機器の選定理由や特徴を説明してくれるか |
| 明確な料金体系 | ・提示された料金以外に、追加費用が発生する可能性がないか ・料金体系がわかりやすく、納得できるものか |
| 充実したアフターフォロー | ・施術後のトラブルへの対応方法が明確か ・施術後の経過観察なども行なってくれるか |
カウンセリングは、施術を受けるかを決めるだけの場ではありません。あなたの体を任せられる医師やクリニックかどうかを見極めるための大切な機会です。
脂肪冷却の効果について相談するなら内視鏡ベルラクリニック銀座へ
脂肪冷却は、施術後すぐに効果が出るわけではなく、数か月かけて体がゆっくりと変化していきます。焦らずに自身の体の変化を見守ることが大切です。
施術の効果が現れる確率を高めるためには、マッサージなどのアフターケアをしっかりと行いましょう。専門医を持つ医師の下で、自身に合った施術計画を立てることが重要です。
内視鏡ベルラクリニック銀座では、消化器内科専門医による管理のもと、医療ダイエットをサポートします。
脂肪冷却の効果について詳しく知りたい方は、LINEからお気軽にご相談ください。
参考文献
- Brassolatti P, Andrade ALM, Nishioka MA, Chieregato F, Vidal GP, Lemes KLRM, Doneda FS, de Souza JR, Gonçalves ELO, de Rezende LF. The Clinical Impact of Different Cryolipolysis Protocols: An Integrative Review. Aesthetic Plast Surg,2025,49,15,p.4416-4426.
- Hedayati B, Juhász M, Chu S, Mesinkovska NA. Adverse Events Associated With Cryolipolysis: A Systematic Review of the Literature. Dermatol Surg,2020,46 Suppl 1,p.S8-S13.
- Benoit C, Modarressi A. Severe frostbite complication after cryolipolysis: A case report. JPRAS Open,2020,25,p.46-51.
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