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2025/11/7

2025/11/7

脂肪冷却後に気をつけること|当日の注意点と施術後の過ごし方を解説

脂肪冷却の施術を受けた後、「本当に効果は出るの?」「日常生活で気をつけることは?」と不安や疑問を抱える方は少なくありません。

施術の成果を左右するのは「術後の過ごし方」です。脂肪細胞が排出されるまでの数か月間、何を意識するかで理想に近づけるかどうかが変わります。

この記事では、施術当日の注意点から毎日のセルフケア、起こり得る副作用までわかりやすく解説します。せっかくの施術を無駄にしないためにも、正しい知識で理想の姿を手に入れましょう。

脂肪冷却の施術当日から気をつけるべき注意点

施術後は、破壊された脂肪細胞が体外へ排出されるまでの大切な期間です。このダウンタイム中の過ごし方が、施術の効果や回復の速さに影響します。

施術当日から気をつけるべきポイントとして、以下の5つを解説します。

  • 施術当日の入浴・飲酒・喫煙を控える
  • 赤み・内出血・腫れの経過を観察する
  • 施術部位の痛みや感覚麻痺に対応する
  • ダウンタイム中の食事内容を工夫する
  • 仕事や日常生活に無理なく復帰する

①施術当日の入浴・飲酒・喫煙を控える

施術当日は、入浴や飲酒、喫煙などの行為を控えることが回復を早め、施術効果を守るために大切です。これらは血行や体内代謝に影響を与え、腫れや内出血の悪化、回復の遅れを招く原因になります。

具体的には以下の点に注意しましょう。

  • 湯船での入浴は当日は控える
  • シャワーはぬるめのお湯で短時間にする
  • 施術部位はこすらず優しく洗う
  • 飲酒は腫れや内出血を長引かせるため控える
  • 肝臓に負担がかかるため、24時間は禁酒が望ましい
  • 喫煙は血流を妨げて回復や老廃物の排出を遅らせる

体をいたわり、「控えるべきこと」を守るだけで経過が安定し、施術効果を引き出しやすくします。

②赤み・内出血・腫れの経過を観察する

施術後に赤みや内出血、腫れが出るのは体の正常な反応であり、多くの場合は自然に軽快していきます。過度な心配は不要ですが、通常の経過を理解しておくことが安心につながります。

一般的な目安は以下のとおりです。

症状特徴と経過
赤み数時間〜翌日にかけて軽快する一時的な反応
内出血吸引による血管損傷で出現し、1〜2週間で自然に消失
腫れ炎症によるむくみ感で、数日〜1週間程度で改善

一方で、次のような変化が見られる場合は注意が必要です。

  • 赤みや腫れが時間とともに悪化している
  • 強い痛みが我慢できないほど続く
  • 部位に熱感が長く残っている
  • 水ぶくれ、皮膚のただれ、色の異常な変化がある

体のサインを見逃さず、不安を感じたら自己判断せずに速やかにクリニックへ相談しましょう。

③痛みや感覚麻痺があるか確認する

施術後には痛みや感覚の変化が起こるのが一般的で、多くは自然に改善していくため過度な心配は不要です。

筋肉痛のような鈍い痛みやヒリヒリした刺激は、炎症や神経の反応によるもので、数日〜1週間ほどで和らぐ傾向があります。気になる時は、冷却タオルを短時間当てたり、締め付けの少ない服装で過ごしたりすると負担を軽減できます。

冷却の影響で、感覚の鈍さやしびれを感じることもありますが、神経が回復する過程で一時的に起こる現象です。数週間〜1か月程度かけて徐々に正常な感覚に戻るのが一般的です。

痛みが強すぎて日常生活に影響する場合や、感覚の異常が長く続く場合は、自己判断せずに早めにクリニックへ相談することが安心につながります。

④ダウンタイム中の食事内容を工夫する

施術後の食事は、回復を早めて脂肪冷却の効果を高める大切な要素です。破壊された脂肪細胞は、老廃物として体外に排出されるため、このプロセスを助ける栄養を摂りつつ、体に負担をかける食事は避ける必要があります。

積極的に
摂りたいもの
役割・効果摂取の工夫
水分老廃物の排出を促す1.5〜2リットルを目安にこまめに補給する
タンパク質傷ついた組織を修復する鶏むね肉、魚、大豆製品を取り入れる
ビタミン・
ミネラル
代謝を助け回復をサポートする野菜、果物、海藻をバランスよく摂る
食物繊維便通を整え老廃物の排出を促進するきのこ類や根菜を意識して摂る

脂質の多い食事は肝臓に負担をかけ、脂肪細胞の処理を妨げる可能性があります。塩分の摂りすぎはむくみを引き起こし、腫れが長引く原因になります。

食生活を整えることは、脂肪冷却の効果をより感じやすくするためにも大切です。特に加工食品や揚げ物を控えると、体の回復を助けてくれます。

⑤仕事や日常生活に無理なく復帰する

脂肪冷却はダウンタイムが短く、体調に問題がなければ施術当日から普段の生活に戻ることもできます。ただし、仕事の内容や体への負担によって、再開のタイミングは調整が必要です。

デスクワークや軽作業程度であれば当日から可能ですが、激しい運動を伴う重労働は2~3日程度は控えるのが安心です。締め付けのある服は避けて、ゆったりした服装で過ごしましょう。

運動は翌日から無理のない範囲で、軽いウォーキングなどから始めると良いでしょう。体に違和感がある時は無理をせず、休養を優先しましょう。

脂肪冷却の効果を高める過ごし方

冷却で破壊された脂肪細胞は、すぐになくなるわけではありません。体内の自然な代謝機能によって、時間をかけて老廃物として排出されます。

ここでは、脂肪冷却の効果を高める過ごし方として、以下の4つを解説します。

  • 脂肪細胞が排出される時期を理解する
  • マッサージを正しく行う
  • 水分を摂って老廃物の排出を促す
  • 適度に運動を再開する

脂肪細胞が排出される時期を理解する

脂肪冷却の効果はすぐに現れるものではなく、体が脂肪細胞を処理する過程を経て、少しずつ実感できるようになります。排出までの流れを以下の表でまとめています。

時期体内での変化実感できる変化
施術後〜約3週間破壊された脂肪細胞をマクロファージが認識し、処理を開始見た目の変化は少ないが、むくみが落ち着いてくる
約1〜2か月リンパや血流を通じて老廃物の排出が進む部位が少しずつすっきりしてきたと感じやすい
約2〜3か月脂肪細胞の排出が進み脂肪層が減少多くの人が効果をはっきり実感できる

施術直後は変化を感じにくいものの、体の内部では着実に代謝が進んでいます。効果が見え始めるのはおよそ1か月以降と考え、日々のケアを続けながら落ち着いて待つことが理想の仕上がりにつながります。

マッサージを正しく行う

施術後のセルフマッサージは、正しい方法で行うことが重要です。赤みや痛みが落ち着いてから、通常は施術の3日後〜1週間後を目安に始めましょう。

マッサージを行うことで、以下の効果が期待できます。

  • 排出の促進:リンパの流れを助け、老廃物の排出をスムーズにする
  • 症状の緩和:血行を促し、むくみや内出血の回復を早める
  • 硬縮の予防:施術部位が硬くなるのを和らげ、皮膚を柔らかく保つ

実際に行う際のポイントは、入浴後など体が温まったタイミングで、クリームやオイルを使って摩擦を避けながら行うことです。強い力はかけずに、「気持ち良い」と感じる圧でリンパ節の方向へ流すように行います。

1回5〜10分を目安に毎日続けると、より滑らかな仕上がりが期待できます。強い痛みや腫れが長引く場合は中止し、クリニックに相談してください。

水分を摂って老廃物の排出を促す

施術後の老廃物を体から運び出すためには、水分補給を意識することが大切です。

血液やリンパ液の主成分は水であり、不足すると流れが滞ってしまいます。1日に1.5〜2リットルを目安に、コップ1杯ずつを8〜10回に分けて飲むようにすると体に負担をかけずに続けられます。

飲み物は水や白湯がおすすめで、ノンカフェインのお茶も取り入れやすい選択肢です。ジュースや清涼飲料水は、糖分の摂りすぎにつながり、コーヒーやアルコールは利尿作用で必要な水分まで出してしまうことがあります。

朝起きた時や食事の前後など、生活の中で飲むタイミングを決めると自然に習慣化しやすくなります。

適度に運動を再開する

施術後の運動は、血行を促して新陳代謝を高め、脂肪の排出をサポートする大切な要素です。痛みや違和感が落ち着いたら、通常は1週間ほどを目安に無理のない範囲で運動を再開しましょう。

最初は、以下のような軽い運動から始めるのがおすすめです。

運動の種類効果ポイント
有酸素運動血流促進と脂肪燃焼をサポートウォーキングや軽いジョギングを1日20分程度から始める
ストレッチ・ヨガ筋肉の緊張をほぐし、リンパの流れを改善リラックス効果も高く、就寝前の実践がおすすめ
軽い筋力トレーニング基礎代謝を高め、太りにくい体質に改善スクワットや腹筋など無理のない範囲で取り入れる

施術部位に強い負荷をかける激しい運動は、ダウンタイムが完全に落ち着くまでは避けましょう。運動中に痛みや強い違和感がある際は、すぐに中止して体を休ませることが回復を妨げないために大切です。

脂肪冷却で気をつけたい副作用

脂肪冷却は、メスを使わないため体への負担が比較的少ない施術ですが、リスクが全くないわけではありません。

脂肪冷却の副作用では、以下のような症状が起こり得ます。

  • 凍傷
  • 色素沈着
  • 硬縮
  • 奇異性脂肪過形成(PAH)
  • アレルギー反応やアナフィラキシー

凍傷

凍傷は脂肪冷却で起こり得る副作用の一つで、皮膚表面が過度に冷却され組織が傷ついた状態を指します。主な原因には、次のようなものがあります。

  • 冷却温度や時間の設定が適切でない場合
  • 保護シートが正しく密着していない場合
  • 血行不良や皮膚が薄いなど体質による影響

施術後の赤みは数時間〜翌日にかけて自然に引くのが一般的です。強い痛みが長く続く、水ぶくれができる、皮膚の色が赤紫・黒に変化するなどの症状がある場合は、凍傷の可能性があります。

凍傷が疑われる場合は自己判断せず、速やかに施術を受けたクリニックへ相談しましょう。

色素沈着

色素沈着とは、脂肪冷却後の皮膚に茶色や黒っぽいシミが残る状態です。原因は施術で起こる炎症により、色素を作る細胞が刺激されてメラニンが増えるためです。

下着の締め付けや摩擦、施術後の紫外線、肌質などがリスクを高めます。多くの場合、皮膚の生まれ変わりによって数か月〜半年ほどで自然に薄くなるため、過度な心配は不要です。

予防には保湿で肌を守り、日焼け止めで紫外線を避けることが大切です。半年以上経過しても色が薄くならない場合には、クリニックで相談することをおすすめします。

硬縮

硬縮(こうしゅく)とは、施術後しばらくして施術部位が硬くなる現象です。体が破壊された脂肪細胞を処理している正常な反応であり、以下のような特徴があります。

  • 現れるのは施術直後ではなく、数日〜数週間経ってから
  • しこりのような硬さに加え、軽い痛みやつっぱり感、かゆみを伴うことがある
  • 脂肪細胞を掃除する免疫細胞が集まり、炎症反応として硬さが出る

硬縮は順調に回復している証拠であり、通常は1〜2か月で自然に柔らかく戻ります。クリニックから指示があれば、優しいマッサージで血行を促すのも効果が期待できます。

痛みが強すぎる場合や数か月経っても改善しない場合は、施術を受けたクリニックへ相談しましょう。

奇異性脂肪過形成(PAH)

奇異性脂肪過形成(Paradoxical-Adipose-Hyperplasia:PAH)は、まれな副作用です。脂肪が減少するはずの施術で、逆に施術部位の脂肪組織が増えてしまう現象です。

発生頻度は約2万件に1件とされ、施術から3〜6か月後に現れることが報告されています。(※1)アプリケーターを当てた形に沿って脂肪が膨らみますが、通常は痛みを伴いません。

原因はまだ解明されておらず、自然に治ることは期待できないため、改善には脂肪吸引や外科的処置が必要になります。数か月経っても脂肪が減らず、硬く大きくなってきたと感じたら、施術を受けたクリニックへ相談しましょう。

脂肪冷却なら内視鏡ベルラクリニック銀座へ

脂肪冷却の効果を引き出すには、施術後のセルフケアが欠かせません。水分補給で老廃物の排出を助け、軽いマッサージやバランスの良い食事を意識することで、体は着実に変化していきます。

効果が現れるまでには2〜3か月ほどかかるため、焦らずに日々のケアを積み重ねることが大切です。赤みや腫れ、痛みなどの症状はほとんどが自然に落ち着きます。

内視鏡ベルラクリニック銀座では、専門医による安心の肥満治療を受けられます。脂肪冷却について知りたい方は、お気軽にご連絡ください。

参考文献

  1. Selina M Singh, Elizabeth R C Geddes, Sean G Boutrous, Robert D Galiano, Paul M Friedman. Paradoxical adipose hyperplasia secondary to cryolipolysis: An underreported entity?. Lasers Surg Med, 2015, 47(6), p.476-478.

髙橋 敬二

内視鏡ベルラクリニック銀座
院長髙橋 敬二

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