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2026/06/14

2026/02/20

コロコロ便が続くとき大腸がんは疑うべき? 考えられる原因と検査

最近、コロコロとした硬い便が気になっているものの、「ただの便秘かな」と放置していませんか?

便の形や硬さの変化は、食生活やストレスが原因のものや、腸の病気が隠れているケースまで幅広いです。

また、大腸がんの初期でも便が変化することがあるため、見逃したくないサインの一つです。

この記事では、コロコロ便が起こる代表的な原因をはじめ、注意すべき症状・大腸がんとの関係・検査方法まで分かりやすく解説します。

ご自身の体と向き合うきっかけとして、ぜひ参考にしてみてください。

コロコロ便とはどんな状態?

コロコロ便は、医学的に「兎糞状便(とふんじょうべん)」と呼ばれ、便秘の代表的な症状です。

一時的であれば心配ないことがほとんどですが、長く続く場合は生活習慣や腸の状態が影響している可能性が高いです。

ここでは、コロコロ便の特徴や正常な便との違いを解説していきます。

兎糞状便の特徴

兎糞状便は、ウサギのフンのように小さく、一つひとつが分離した塊状の便を指します。

こうなる原因は、便が腸の中を通過するのに時間がかかりすぎるためです。

その結果、便は水分を失って硬くなり、小さな塊状の便として排出されやすくなります。

このような便が出るときには、以下のような感覚を伴うことがあります。

  • 強くいきまないと便が出ない 
  • 排便に時間がかかる 
  • 便が出ても少量ですっきりしない(残便感) 
  • お腹が張っている感じがする(腹部膨満感)

たとえ毎日排便があったとしても、便がコロコロとしている場合は、便秘の状態にあると考えられます。

正常な便とコロコロ便の違い

ご自身の便の状態を把握するために、正常な便とコロコロ便の違いを比べてみましょう。

項目正常な便(理想的な状態)コロコロ便(兎糞状便)
形状一本のバナナのような形をしている小さな塊がいくつも出てくっついている
硬さ練り歯磨き粉くらいの柔らかさ硬くカチカチしている
黄褐色〜茶褐色濃い茶色や黒っぽい色になりがち
排便時の感覚スルッと気持ちよく出る強くいきむ必要があり、痛みや残便感を伴うことがある
水分量約70~80%約60%以下

正常な便と兎糞状態では、排便困難感が大きく異なります。

コロコロ便が長く続く場合は、一人で悩まずに専門医に相談することも大切です。

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コロコロ便の主な原因

コロコロ便の原因の多くは、大腸がんのような重い病気ではなく、日々の生活習慣に隠れています。

コロコロ便を引き起こす主な原因として、以下の4つが挙げられます。

  • 食物繊維・水分不足による便秘
  • ストレス・IBS(過敏性腸症候群)
  • 運動不足や加齢の影響
  • 薬の副作用による便通異常

水分・食物繊維不足による便秘

水分や食物繊維の不足が原因で、便が硬くなりコロコロした状態になるケースがあります。

正常な便の約8割は水分でできており、体内の水分が不足すると、大腸は便から水分を通常よりも多く吸収します。

その結果、便は硬くなり、小さくちぎれたコロコロの形状になることがあるのです。

また、水分だけでなく食物繊維も正常な便には欠かせません。

食物繊維には、働きが異なる2つの種類があり、どちらもバランス良く摂ることが大切です。

食物繊維の種類と主な働きを以下の表にまとめています。

食物繊維の種類主な働き多く含まれる食品
水溶性食物繊維便に水分を含ませて、ゲル状に柔らかくする働き海藻類、こんにゃく、熟した果物、大麦など
不溶性食物繊維便のかさを増やして腸を刺激し、排便を促す働ききのこ類、豆類、ごぼう、穀物など

これらの食物繊維が不足すると、便が十分に作られなかったり、腸の動きが鈍くなったりして便秘につながります。

ストレス・IBS(過敏性腸症候群)

ストレスは腸の働きを大きく乱すため、コロコロ便の原因になることが多いです。

腸は自律神経によって調整されており、脳と腸が密接に影響し合う「脳腸相関」の働きがあります。

ストレスや緊張が続くと自律神経のバランスが崩れ、腸の動きが低下し、便がスムーズに運ばれなくなります。

その結果、水分が過剰に吸収され、硬いコロコロ便が出やすくなるのです。

検査で異常がなくても腹痛や便通異常が続く場合は、過敏性腸症候群(IBS)が疑われることがあります。

加齢や運動不足の影響

加齢や運動不足により腸の動きが低下すると、便の移動が滞りやすくなり、硬いコロコロ便が出ることがあります。

例えば、加齢に伴って筋力が衰えると、排便時にいきむ力が不足するため便はスムーズに出にくいです。

また、運動不足は腸に以下のような影響を与えます。

  • 腹筋などの筋力低下により、便を押し出す力が弱くなる
  • 腸の蠕動運動が鈍くなり、便の移動が遅くなる
  • 活動量の低下によって血流と腸の働きが弱まる

日常的に軽い運動やストレッチを取り入れるだけでも、腸の働きをサポートできます。

薬の副作用による便通異常

内服している薬が原因で、コロコロ便などの便秘症状が現れることがあります。

「新しい薬を飲み始めてから便が硬くなった」と感じた場合は、副作用による影響を疑うことも必要です。

便秘を引き起こしやすい代表的な薬として、以下が挙げられます。

  • 鉄剤(貧血治療薬)
  • 一部の抗うつ薬や向精神薬
  • 鎮痛薬(特にオピオイド系)
  • 抗コリン薬(咳止めなど)
  • カルシウム拮抗薬(高血圧治療薬)

ただし、自己判断で服用を中止するのは危険であるため、気になる場合は医師や薬剤師に相談しましょう。

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大腸がんを疑うべきタイミング

コロコロとした硬い便が続いても、ほとんどは食生活やストレスなど一時的な要因によるものです。

ただし、大腸がんはがん全体で2番目に死亡率が高いという統計もあり、早期発見・早期治療が大事な病気です。(※1)

以下のような変化や症状が重なる場合は、大腸がんの可能性も疑う必要があります。

  • 腸管が狭くなることで便が細く・硬くなる
  • 血便・腹痛・体重減少などの症状
  • 家族に既往歴がある

腸管が狭くなることで便が細く・硬くなる

大腸の中にがんやポリープができると、次第に腸の内側が狭まり、便の通り道が塞がれていきます。

結果として、通れる便の量や太さが制限され、細い便やコロコロ便になります。

一時的であれば問題ないことも多いですが、数週間以上続く場合は、腸の中で何らかの異常が起きている可能性が高いです。

「いつもと違う便の形が続いている」という変化は、放置せずに医療機関に相談することが大切です。

血便・腹痛・体重減少などの症状

コロコロ便に加えて血便や腹痛、原因不明の体重減少などが現れた場合は、大腸がんを含む病気の可能性が高まります。

これらの症状は、がん細胞が腸の粘膜を刺激したり炎症を起こしたりすることで現れるとされ、慢性的に続く場合は注意が必要です。

一つの症状でも長引く場合や、複数の症状が重なっている場合は、市販薬で様子を見るのではなく、早めに消化器内科を受診しましょう。

コロコロ便に加えて、見逃してはならない症状と具体例を以下の表にまとめています。

症状具体的な状態注意したいポイント
便に血が混じる鮮やかな赤い血、黒っぽい便、便器の水が赤く染まる痔と自己判断せず、出血が続く場合は早めの受診を
お腹の調子が悪い腹痛、腹部の張り、便秘と下痢を繰り返す数週間以上続く場合は消化器内科での評価を
貧血の症状がある立ちくらみ、めまい、倦怠感少量の出血が続いている可能性があり、血液検査が必要

これらの症状は体からの重要なサインです。

気になる変化があれば、迷わず専門医に相談してください。

家族に既往歴がある

大腸がんは遺伝の影響を受ける場合があり、家族に大腸がんの人がいると、自分の発症リスクも高くなることが知られています。(※2)

特に、親・兄弟姉妹・子どもなど、近い家族に発症例がある場合は注意が必要です。

もちろん、家族に既往歴があるからといって、必ず発症するわけではありません。

ただし、自身のリスクが高い場合は、自覚症状がなくても40歳前から検診を受けておくと安心です。

かかりつけ医に家族歴を伝え、定期的に検診の相談をすることで、リスクへの備えにつながります。

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大腸がんの可能性が気になるときの検査方法

ここでは、受診の流れや代表的な検査方法を解説します。

消化器内科での相談・受診の流れ

コロコロ便や腹痛などの症状が気になる場合は、「消化器内科」または「胃腸科」を受診しましょう。

専門の医師が、症状や体調の変化を丁寧に聞き取り必要な検査を判断します。

受診前に、以下の情報をまとめておくことで、診察をスムーズに進めやすくなります。

確認される情報の種類具体的な内容
症状の経過便の状態が変化した時期、色・形の特徴、腹痛や残便感の有無など
体調の変化体重の急な減少、立ちくらみ、疲れやすさ、顔色の変化など
家族歴・生活習慣大腸がんの家族歴、現在の持病や服用中の薬・サプリメントの有無

これらの情報をもとに、便潜血検査や大腸カメラなどの必要性が判断されます。

些細なことでも、気になる内容は遠慮せず相談しましょう。

便潜血検査

便潜血検査は、大腸がんの早期発見につながる一般的なスクリーニング検査です。

便の中に混じる血液を調べることで、大腸がんやポリープなどの可能性を判断します。

ただし、陽性=がんとは限らず、痔などの良性疾患が原因の可能性もあります。

陰性であっても、がんが否定されるわけではありません。

「それなら意味がない」と考えるかもしれませんが、早期発見のために毎年継続して行うことが重要です。

あくまでも、次のステップに進む可能性を判断する検査であることを理解しておきましょう。

大腸カメラ

大腸カメラと聞くと、「痛い」「怖い」をイメージする方も多いのではないでしょうか?

現在の大腸カメラは、鎮静剤を使用することで痛みや苦しさを感じにくく、リラックスした状態で受けられるようになっています。

大腸の粘膜を直接観察できるため、病変の発見精度が高く、必要に応じてその場でポリープ切除も可能です。

検査の基本的な流れは、以下のとおりです

  1. 事前準備:前日は消化の良い食事をとり、夜に下剤を服用する
  2. 検査当日:腸をきれいにする洗浄液を1〜2リットル飲む
  3. 検査中:鎮静剤を使用し、リラックスした状態で実施(約15〜30分)
  4. 検査後:鎮静が覚めるまで1時間ほど安静に休む

不安がある方は、一度専門医に相談してみると良いでしょう。

画像強調観察(IEE)など技術

内視鏡による診断精度は年々向上しており、その代表的な進歩が画像強調観察(IEE:Image-Enhanced-Endoscopy)という技術です。

従来の白色光による観察では見つけにくかった病変も、IEEでは特殊な光で粘膜表面の血管模様や微細な色調の違いを表示できます。

見つけた病変が悪性の可能性があるかどうかも詳しく評価できるため、治療方針の判断にも役立っているのです。

研究では、IEEが病変の検出率と特性評価を向上させることが確認されています。(※3)

こうした技術を取り入れることで、より正確な診断と早期治療が可能になります。

自治体の検診制度を利用する方法

特別な症状がなくても、定期的に大腸の健康状態を確認することは早期発見・早期治療につながります。

その第一歩として、多くの市区町村では住民向けに大腸がん検診の制度を設けています。

費用や手続きの面でも利用しやすく、がんを早期発見する選択肢の一つです。

以下に、自治体が実施する大腸がん検診の主な内容をまとめています。

項目内容
対象者一般的に40歳以上(自治体により異なる)
検査内容便潜血検査が主に実施される
費用無料または数百円程度で受診可能
申込方法広報誌・公式サイト・保健センターで案内を確認

大腸がんは、早期に見つけて治療を始めることが治癒を目指す上で重要です。

「まだ大丈夫」と考えず、自治体の制度を上手に活用して健康管理に役立てましょう。

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まとめ

コロコロ便の多くは、食事・水分不足・運動不足・ストレスなど、日常の習慣が原因です。

まずは生活を振り返り、無理のない範囲で改善を始めてみましょう。

しかし、便の状態は体からの大切なサインでもあります。

細い便や硬い便が続く場合や、血便・腹痛・体重減少などの症状がある場合は、大腸がんなどの病気が隠れている可能性もあります。

症状がなくても、自治体の検診制度を活用して定期的にチェックしておくと安心です。

内視鏡ベルラクリニック銀座では、専門医による大腸内視鏡検査を行っています。

気になる症状がある方や、検査を検討している方は一度相談してみましょう。

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参考文献

  1. Matsumoto K, Hatakeyama Y, Seto K, Onishi R, Hirata K, Wu Y, Hasegawa T. Cost of illness for colorectal cancer in Japan – a time trend and future projections (1996-2035) based on governmental statistics. BMC Health Serv Res, 2023, 23(1), p.888.
  2. Keivanlou M-H, Amini-Salehi E, Joukar F, Letafatkar N, Habibi A, Norouzi N, Vakilpour A, Aleali MS, Rafat Z, Ashoobi MT, Mansour-Ghanaei F, Hassanipour S.Family history of cancer as a potential risk factor for colorectal cancer in EMRO countries: a systematic review and meta-analysis.Sci Rep,2023,13,p.17457.
  3. Sakamoto T, Akiyama S, Narasaka T, Tuchiya K. “Advancements and limitations of image-enhanced endoscopy in colorectal lesion diagnosis and treatment selection: A narrative review.” DEN open 6, no. 1 (2026): e70141.

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髙橋 敬二

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