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2026/06/13

2026/02/20

大腸がんはどこが痛む? 部位ごとに異なる症状と見逃さないためのポイント

お腹の痛みや便通の乱れを、「いつものこと」と見過ごしていませんか?

お腹の痛みや不調は、最悪の場合、大腸がんであることがあります。

大腸がんは、初期症状がほとんどなく、がんができる場所によって全く異なる症状を示すのが特徴です。

この記事では、大腸がんにおける部位ごとの痛みの特徴と、見逃せない初期症状を解説します。

体の異変にいち早く気づくためにも、正しい知識を身につけましょう。

大腸がんとは

大腸がんは、その名の通り大腸の粘膜にできる悪性の腫瘍であり、ポリープ由来と正常な粘膜由来の2つがあります。

日本人は、食生活の欧米化などの影響で、結腸や直腸にがんができやすいです。(※1)

また、大腸がんは進行のスピードや薬の効き目などが様々で、治療の難しさにつながっています。

しかし、早期に発見できれば体への負担が少ない治療で完治を目指せるため、40歳を過ぎたら症状がなくても定期検診を受けることを推奨します。

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大腸がんで痛む場所は? 部位ごとの症状

冒頭でも述べたように、大腸がんは、がんができる場所によって痛みや症状が異なります。

ここでは、がんができる部位ごとの痛みや症状を解説します。

直腸がん

直腸がんになると、肛門や下腹部を中心に痛みが出ます。

直腸は、便を一時的に溜めておく場所で、肛門のすぐ手前に位置します。

そのため、排便に直接関係する症状が出るのが特徴です。

直腸がんの主な症状は、鮮血の血便・残便感・排便時の痛みなどです。

便意があるものの、排便ができなかったり、便が細くなったりする排便トラブルが多く起こります。

もし排便に関する変化が2週間以上続くようであれば、早めに消化器内科や肛門科を受診しましょう。

左側結腸がん

大腸の左側にある部分(下行結腸やS状結腸)は左側結腸と呼ばれ、この部分にがんができると左下腹部に痛みが出ます。

左側結腸がんの主な症状は、お腹の張りや便秘・下痢の繰り返し、黒い赤色の血便などです。

また、左側結腸は右側に比べて腸管が細くなっており、がんができると塞がりやすいのが特徴です。

腸が完全に塞がると、腸閉塞(ちょうへいそく)という状態になります。

腸閉塞に至ると、激しい腹痛や吐き気、嘔吐などを引き起こすため、緊急の対応が必要になります。

右側結腸がん

大腸の右側(盲腸、上行結腸、横行結腸)は右側結腸と呼ばれ、がんができると右下腹部に痛みを生じます。

右側結腸は、腸管が比較的太く、便の通り道が塞がれにくい部位です。

そのためがんが発生しても腹痛などの自覚症状が出にくい特徴があり、発見が遅れることもあります。

右側結腸がんの症状は以下のとおりです。

  • 原因不明の貧血
  • 全身の倦怠感・疲れやすさ
  • 腹部のしこり
  • あいまいな腹部の不快感や鈍痛

はっきりした痛みが出にくいからこそ、原因不明の貧血や体調不良が続く場合には注意が必要です。

当てはまる症状があれば、大腸がんの可能性を視野に入れて、早めに医療機関に相談しましょう。

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大腸がんを見逃さないためのポイント

大腸がんを見逃さないために、「大腸がんの初期症状」と「進行・転移したときの症状の変化」を覚えておきましょう。

大腸がんの初期症状

大腸がんの初期症状は、他のお腹の病気と見分けにくいものが多いです。

そのため、僅かな変化を見逃さないことが大切になります。

以下の症状に当てはまるものがないか、確認してみましょう。

  • 便通や便の形の変化
  • 残便感
  • 血便・粘血便
  • お腹の張り
  • 原因不明の貧血

これらのサインは、痔や過敏性腸症候群など、ほかの病気の可能性も考えられます。

症状が2週間以上続く場合は、消化器内科や肛門科など専門の医療機関に相談することが大切です。

進行・転移したときの症状の変化

大腸がんが大きくなったり、大腸の壁を越えて周囲の臓器やリンパ節へ転移すると、はっきりとした症状が現れるようになります。

初期症状に加えて、激しい腹痛・嘔吐・明らかな体重減少などが見られる可能性が高いです。

がんは、放置すると大きくなり、ほかの部位に転移する病気であるため、少しでも気になる症状がある方は、すぐに医療機関を受診することを推奨します。

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大腸がんの検査方法

大腸がんの診断の際は、一度に全ての検査を行うわけではありません。

体に負担の少ない検査から始めて、必要に応じて具体的な検査へ進むのが一般的です。

ここでは、大腸がんの検査に関する以下の内容を解説します。

  • 受診の目安と相談すべき診療科
  • 便潜血検査
  • 注腸検査
  • 大腸内視鏡検査

受診の目安と相談すべき診療科

大腸がんの症状は、他の病気と似ているため、受診するか自分で判断するのが難しいです。

そのため、以下のような症状が2週間以上続く場合は、一度専門医に相談しましょう。

  • 便に血が混じる、便が黒っぽい
  • 便秘と下痢を繰り返す
  • 便が以前より細くなった
  • 排便後も便が残っている感じがする(残便感)
  • 原因がはっきりしないお腹の痛みが続く
  • お腹が張る、しこりに触れる
  • 健康診断で貧血を指摘された

気になる症状があれば、まずは消化器内科や胃腸科を受診しましょう。

また、お尻からの出血が主な症状である方は、肛門科も選択肢の一つです。

便潜血検査

便潜血検査は、簡単にできる大腸がんの検査です。

大腸がんやポリープがあると、便が通過する際に表面がこすれて出血するため、便の中に血液(潜血)が混じっていないかを調べることで、病気を見つけます。

便潜血検査の流れは、以下のとおりです。

  1. 専用の容器を使い、2日間にわたって便の表面をこすって採取する
  2. 採取した便を医療機関や検診センターに提出する
  3. 検査で血液の反応があれば「陽性」、なければ「陰性」と判定される

痔や良性のポリープでも便潜血検査は陽性になるため、必ずしも大腸がんを意味するわけではありません。

ただし、がんの可能性も否定できないため、結果が陽性の場合は精密検査として大腸内視鏡検査を受けることが推奨されます。

また陰性であっても、常に出血していないがんもあるため、100%安全とは言い切れません。

そのため症状がなくても、毎年検診を受けることが早期発見につながります。

注腸検査

大腸がんの検査には、注腸検査という方法もあります。

注腸検査とは、バリウム(造影剤)と空気を肛門から注入し、大腸をX線で撮影する検査です。

大腸全体の形を把握できるため、がん・ポリープの位置や大きさ、腸が狭くなっている場所を調べることが可能です。

注腸検査では、検査の前日から食事制限があり、当日は下剤を飲んで腸の中を空にする必要があります。

検査で異常が見つかった場合は、良性か悪性かを確定させるために大腸内視鏡検査に進みます。

大腸内視鏡検査

大腸内視鏡検査は、先端に高性能な小型カメラがついた細いスコープを肛門から挿入し、大腸がんがないかを調べる検査です。

大腸全体の粘膜を直接観察でき、以下のような利点があります。

  • がんが疑わしい部分を採取し、病理検査で確定診断ができる
  • がんやポリープがあれば、その場で切除できる
  • 微細な病変の発見率が高い

近年では、特殊な光で血管の模様などを強調する画像増強内視鏡(IEE)という技術が機器に広く用いられております。

IEEは、粘膜表面の微細な構造や血管のパターンが強調されるため、見逃しやすかった初期のがんの発見率が向上しています。(※2)

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大腸がんの治療法

大腸がんの治療方法は、がんの進行度(ステージ)や発生した場所、全身の状態などを総合的に評価して選択します。

大腸がんの治療法は、以下の3つです。

  • 抗がん剤治療
  • 放射線治療
  • 内視鏡手術

①抗がん剤治療

抗がん剤治療は、薬の力でがん細胞の増殖を抑えたり、破壊したりする治療法です。

点滴や内服薬で体内に薬成分を入れ、血液の流れに乗って全身のがん細胞に働きかけます。

近年のがん研究では、がん細胞そのものだけでなく、がんを取り巻く環境が治療効果に影響するかが注目されています。

がんの遺伝子情報や性質を詳しく調べ、効果が期待できる薬剤を選択することが重要です。(※3)

②放射線治療

大腸がんの治療法には、放射線治療もあります。

放射線治療とは、高エネルギーのX線などを照射し、がん細胞の遺伝子にダメージを与えて破壊する方法です。

手術前もしくは手術後に行われるケースが多く、症状の緩和を目的に使われます。

放射線治療を行うかどうかは、がんの位置・進行度・年齢・全身状態などから総合的に判断します。

直腸がんの治療では、抗がん剤と放射線治療を組み合わせる「化学放射線療法」が標準的に行われることも多く、治療効果の向上が期待できます。

③内視鏡手術

大腸がんの治療法として、大腸カメラ(内視鏡)手術もあります。

がんを早期発見できた場合であれば、内視鏡を用いてがんを切除できます。

内視鏡手術の対象となるのは、以下の条件を満たすがんです。

  • がんが粘膜内、または粘膜下層の浅い部分にとどまっている
  • リンパ節に転移している可能性が極めて低いと判断される
  • 病変を安全に一括で切除できる大きさと形である

主な方法として、輪っか状のワイヤーをかけて高周波電流で焼き切る内視鏡的粘膜切除術(EMR)があります。

より大きな病変に対しては、電気メスで粘膜下層を少しずつ剥がしていく内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が使用されることが多いです。

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まとめ

大腸がんは、左側結腸・右側結腸・直腸など、発生した場所によって症状が異なります。

また、大腸がんは初期の自覚症状がほとんどないため、早期に検査を受けて発見することが大切です。

便に血が混じる・便秘と下痢を繰り返すなど、少しでも体に異変を感じたら、自己判断で放置せず、消化器内科などの専門医に相談しましょう。

大腸内視鏡検査を行える医療機関であれば、大腸内の異変を見つけた場合にその場で治療を行えるケースもあります。

受診する医療機関を探す際には、大腸内視鏡検査が行えるかどうかを目安にすると良いでしょう。

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参考文献

  1. 国立研究開発法人国立がん研究センター:「がん種別統計情報」.
  2. Sakamoto T, Akiyama S, Narasaka T, Tuchiya K.Advancements and limitations of image-enhanced endoscopy in colorectal lesion diagnosis and treatment selection: A narrative review.DEN Open,2025,6(1),e70141.
  3. Garemilla SSS, Gampa SC, Garimella S.Role of the tumor microenvironment in cancer therapy: unveiling new targets to overcome drug resistance.Med Oncol,2025,42(6),202.

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髙橋 敬二

内視鏡ベルラクリニック銀座
院長髙橋 敬二

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