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2026/02/20

2026/02/20

大腸がんの検査とは? 便潜血検査と大腸カメラの違いをわかりやすく解説

大腸がん

「大腸がんの検査は結局どれが良いの? 」「それぞれの検査で何がわかるの? 」と疑問に思いますよね。

手軽な便潜血検査と、精密検査である大腸カメラは、それぞれ検査の精度や役割が異なります。この記事では、便潜血検査と大腸カメラの特徴の違いから、費用、検査を受けるときの注意点までわかりやすく解説します。

自分に必要な検査を理解することは、将来の健康につながる一歩になります。

大腸がんの検査とは?目的と主な検査方法

大腸がんの検査は数種類あり、それぞれ目的や特徴が異なります。症状がない健康なときから定期的に検査を受けることは、ご自身の体を守るために重要です。

検査を受ける前に、その目的と主な検査方法を理解しておきましょう。

大腸がん検査の目的

大腸がん検査の目的は、がんやポリープを早期に発見し、適切な治療へつなげることです。

大腸がん検査の特徴について、以下の表にまとめました。

特徴詳細
早期発見による生存率の向上早期の段階(ステージI)で発見されれば、90%以上の方が治癒可能(※1)
治療の負担を軽くするポリープや早期のがんの場合、医師の判断により、その場で内視鏡を使って切除できるケースもある
無症状でも受ける意味がある大腸がんの初期には自覚症状がないため、定期的に検査を受けることで発見につながる

主な検査方法は3種類

大腸がんの主な検査には、便潜血検査、大腸カメラ、CT検査の3種類があります。

各検査の内容や検査の適応については以下のとおりです。

検査内容適応
便潜血検査自宅で便を採取し、便の中に微量の血液が混じっていないかを調べる40歳以上のすべての人(※2)
大腸カメラ
(大腸内視鏡検査)
肛門から細いカメラを挿入し、大腸の内部をモニターで観察する・便潜血で陽性反応の場合
・血便や腹痛などの症状がある場合
CT検査CTスキャンを用いて大腸の3D画像を作成する・高齢やほかの病気で内視鏡検査を受けるのが難しい場合
・がんの広がりを詳しく調べたい場合

どの検査が適しているかは、年齢や健康状態、症状の有無によって異なります。

自宅でもできる便潜血検査とは

便潜血検査は、痛みや事前の食事制限もなく、身体的な負担が少ないのが特徴です。便潜血検査の仕組みと流れ、検査時の注意点などを正しく知り、ご自身の健康管理に役立てましょう。

検査の仕組みと流れ

大腸にがんやポリープができると、硬い便が通過する際にその表面をこすります。その結果、わずかな血液が便に付着することがあります。この微量な出血を、化学反応を用いて検出するのが便潜血検査の仕組みです。

検査の基本的な流れは、以下のとおりです。

  1. 検査キットを受け取る:お住まいの市区町村や医療機関で検査キットを受け取る
  2. 自宅で便を採取:2日間にわたって便を採取する
  3. 検査キットを提出:採取した容器を指定の袋に入れ、提出期限内に医療機関や検診センターに提出
  4. 結果を受け取る:提出後、約1〜2週間で郵送などにより結果が通知される

メリット・デメリット

便潜血検査は手軽で優れた検査ですが、そのメリットとデメリットを正しく理解しておくことが重要です。

以下の表に検査のメリット・デメリットについてまとめました。

項目詳細
メリット・身体的な負担がない
・自宅で簡単に行える
・費用負担が少ない
・死亡率減少効果が証明されている(※3)
デメリット・がんがあっても陰性になることがある(偽陰性)
・がん以外でも陽性となることがある(偽陽性)
・大腸の中を直接見ているわけではない

検査時の注意点

便潜血検査は、自宅で簡単に行える一方で、正しい方法で採便しないと正確な結果が得られないことがあります。そのため、採便のタイミングや方法、保管の仕方などの注意点を守ることが大切です。

以下の表を参考に、正しい手順で採便を行いましょう。

検査の場面注意点
採便前・女性の場合、生理中は避ける
・痔の出血がある場合は、事前に医師に相談する
採便後・便が水に浸かっていない
・便の表面をまんべんなくこする
・決められた日数分(通常2日分)採取する

採取した容器は、直射日光を避けて涼しい場所で保管し、提出期限を守って提出しましょう。誤った保管や採取方法は、結果の信頼性を下げる原因になります。

不安や疑問がある場合は、自己判断せずに説明書をよく確認するか、検査機関や医療機関へ問い合わせることが大切です。

大腸カメラ(内視鏡検査)とは

大腸カメラは、便潜血検査で要精密検査の通知を受け取ったり、原因のわからない腹痛やお通じの異常が続いたりした場合に行います。大腸カメラは、先端にカメラがついた細くしなやかな管を肛門から挿入する検査です。

がんやポリープなどの病変を直接発見したり、組織を少しだけ採取して詳しく調べたりすることが可能です。実際の検査の流れや所要時間、受ける際の注意点を確認しましょう。

検査の流れと所要時間

大腸カメラは、検査当日だけではなく、前日からの準備が大切になります。

大腸カメラ検査の流れと所要時間は以下のとおりです。

時系列内容
1.事前の診察・説明・検査日を決め、検査の流れや食事制限、下剤の飲み方などについて詳しい説明を受ける
・普段飲んでいるお薬や持病について医師に伝える
2.検査前日腸の中に食べ物のカスが残らないよう、消化の良い食事(おかゆ、うどん、白身魚、豆腐など)をとる
3.検査当日・腸管洗浄液を飲んで、腸の中に食べ物が残らないようにする
・来院し、検査専用のズボンに着替える
・検査を開始する
4.内視鏡による観察肛門から内視鏡をゆっくりと挿入し、大腸の一番奥(盲腸)まで進める
5.検査後検査自体の時間は通常15~30分程度

メリット・デメリット

大腸カメラの大きなメリットは、大腸の内部を直接観察でき、早期のポリープやがんを正確に発見できる点です。

疑わしい部分をその場で切除したり、組織を採取して病理検査を行うことで、良性・悪性の判断まで一度の検査で行うことができます。これにより、がんの早期発見や治療の迅速化につながります。

一方で、検査前の食事制限や下剤の服用といった準備の負担があるほか、検査中にお腹の張りや軽い痛みを感じることもあります。ただし、鎮静剤を使用すれば、多くの場合は快適に受けられます。

まれに腸の損傷や出血などの合併症が起こる可能性もありますが、医師の管理下で、安全に配慮して検査を行います。

検査時の注意点

大腸カメラで正確な検査結果を得るためには、以下の点に注意する必要があります。

注意する項目内容
服用中の薬・血液をサラサラにする薬を飲んでいる方は申し出る
・自己判断で中止せず、医師に相談する
持病
(基礎疾患)
・糖尿病がある方は、インスリン注射や血糖降下薬の調整が必要
・検査時に使用する薬が持病に影響することがあるため、医師に申告する
アレルギー歴薬剤(特に麻酔薬)や消毒薬などにアレルギーがある方は申告する
鎮静剤(麻酔)を使用する場合・検査後眠気が残ったり、判断力が低下したりする
・当日中のバイクや自動車などの運転は控える
女性の方へ生理中の場合は医師に相談する

あらかじめ医師や看護師に情報を伝え、指示通りに準備・行動することで、体の状態に合った、安全な検査を受けることができます。

便潜血検査と大腸カメラの違い

便潜血検査と大腸カメラには、それぞれ異なる役割と目的があります。どちらの検査も大腸がんの早期発見に重要ですが、特徴を理解して使い分けることが大切です。

主な違いは次の3つです。

  • 検査の精度
  • 費用や受けやすさ
  • 受ける目安(年齢・家族歴など)

検査精度

大腸カメラは、大腸の粘膜を直接観察し、がんやポリープなどの病変をその場で確認・診断できる高精度な検査です。便潜血検査は、便に混じった微量の血液を検出する方法で、あくまで「出血の有無」を調べる一次スクリーニング検査です。

出血がない場合や一時的に止まっている場合には、異常があっても見逃されることがあります。そのため、より詳細な診断のためには、大腸カメラによる精密検査が推奨されます。

以下の表で、それぞれの検査の特徴を比較しています。

項目大腸カメラ(精密検査)便潜血検査
見ているもの大腸の粘膜そのもの便に混じった目に見えない血液
発見できるものがん、ポリープ、炎症など粘膜の異常出血の有無
確実性高い出血がなければ、がんがあっても見逃される可能性がある
確定診断可能(組織採取ができる)不可能(出血の原因は特定できない)

便潜血検査は負担が少ないですが、異常が疑われる場合は、確定診断ができる大腸カメラを受けることが重要です。

費用・受けやすさ

検査を受けるための費用と、準備や時間などの受けやすさの面でも異なります。

それぞれの検査費用の目安を以下の表にまとめています。

検査費用の目安
受けやすさ
便潜血検査自治体や職場の検診を利用すれば、無料〜1,000円程度・自宅で2日分の便を採取して提出するだけで、痛みや苦痛は一切ない
・事前の食事制限などもなく、日常生活への影響がほとんどない
大腸カメラ・観察のみの場合:6,000~10,000円程度
・ポリープを切除した場合:20,000~30,000円程度(ポリープの数や大きさで変動)
・前日の食事制限や、当日に多くの下剤を飲む準備(前処置)が必要
・検査自体は15~30分程度だが、準備や検査後の休憩を含めると半日程度かかる

大腸カメラは、便潜血検査で陽性になった場合や、医師が精密検査として必要と判断した場合は、健康保険が適用されます。自己負担額の割合によって金額が変動するため、注意しましょう。

検査を受ける目安(年齢・家族歴)

検査を受ける目安は、年齢やご家族の病歴、ご自身の症状によって判断が変わります。厚生労働省は40歳以上の方に、年に1回の便潜血検査を推奨しています。(※4)

以下の項目に当てはまる場合は、大腸カメラ検査が推奨されます。

  • 血縁者(親、兄弟姉妹、子)に大腸がんになった人がいる
  • 便潜血検査で一度でも「陽性」と判定された
  • 気になる症状がある(血便、便秘と下痢の繰り返し、腹痛、体重減少など)

検査後の対応と注意点

検査は、結果を踏まえてどう行動するかが大切です。便潜血検査で陽性になった場合や、大腸カメラでポリープが見つかった場合は、そのあとの対応で将来のがんリスクや治療の負担が変わります。

ここでは、便潜血検査が陽性だった場合の流れと、大腸カメラでポリープが見つかった場合の注意点を解説します。

便潜血検査で陽性だった場合

便潜血が陽性だった場合、消化管から出血している可能性があるため、医師の判断により、精密検査が推奨されることがあります。

検査で陽性の通知を受け取ったあとの流れは以下のとおりです。

  1. 精密検査の予約をする
  2. 速やかに専門の医療機関を受診する
  3. 不安なことは医師に相談する

精密検査では、ポリープやがんの有無を確認し、必要であればその場で切除したり、生検(組織検査)を行ったりします。精密検査の結果を受けて、今後の治療方針を決定します。

大腸カメラでポリープが見つかった場合

検査中に発見されたポリープの多くは、その場で切除が可能です。切除後は、出血や穿孔(せんこう)などの合併症のリスクがあります。

合併症を防ぐために、以下の点に注意した生活を心がけましょう。

  • 食事:消化の良い食べ物を選び、香辛料などの刺激物や、脂っこい食事を避ける
  • 飲酒:アルコールは医師の許可が出るまで控える
  • 運動:腹圧がかかる激しい運動や、重い物を持つ作業は避ける
  • 入浴:長時間の入浴は血行を促進するため、シャワー程度にする
  • 移動:飛行機での移動など気圧の変化がある場合は、事前に医師に相談する

まとめ

便潜血検査と大腸カメラには、それぞれの役割分担があります。大腸がんは、初期の段階で発見できれば、身体への負担が少ない治療で治せる可能性がある病気です。

40歳を過ぎたら、まずは便潜血検査を行い、もし陽性や気になる症状があれば、専門の医療機関を受診し、大腸カメラを受けるか相談しましょう。

内視鏡ベルラクリニック銀座では、大腸カメラによる検査を専門医が丁寧に行っています。便潜血検査で陽性だった方や症状に心当たりのある方は、お気軽にご相談ください。

参考文献

  1. 国立研究開発法人 国立がん研究センター:「院内がん登録2014−2015年 5年生存率集計報告書
  2. 国立がん研究センター がん対策研究所:「大腸がんファクトシート2024
  3. 国立がん研究センター がん対策研究所:「有効性評価に基づく 大腸がん検診ガイドライン 2024年度版
  4. 厚生労働省:「がん検診事業のあり方について

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